COG2016プロジェクト「ケーズスタジアム駐車場問題」課題解決への第一歩


Code for Ibarakiでは、チャレンジ!オープンガバナンス2016(COG2016)にて水戸市から課題として出されたテーマに取り組んでいます。

チャレンジ!オープンガバナンス」とはデータを活用し、地域課題を解決するコンテストです。東京大学公共政策大学院主催で2016年から始まり、参加自治体が課題を公開、それに対して地元市民や学生が課題解決アイデアを提案するというコンテストです。

2016年の第一回めから自治体として茨城県水戸市も参加されており、いくつかの課題提示がありました。このエントリでは課題に対してのCode for Ibarakiの取組を紹介したいと思います。

課題
Jリーグ・水戸ホーリーホックのホームゲーム開催時におけるモビリティ・マネジメントの試み ~かしこいアクセス,楽しい観戦~

Code for Ibaraki内でメンバーの三浦さんを代表とするCOGプロジェクトチームでは上記課題を「ケーズスタジアム駐車場問題」と呼称し、駐車場現地視察や関係者へのヒアリングを複数回行い課題解決のための方法を模索してきました。細かなものとしては、駐車場近くの横断歩道位置を調整することや案内誘導方法の検討、駐車場を出るまでの時間の使い方についての提案などいろいろなアイデアも出てきましたが、少しずつ課題の本質に近づいていった感じです。

課題解決ポスター
解決案をポスター発表するプロジェクトリーダーの三浦さん


2016年のCOGコンテストでは、Code for Ibarakiとして、一つの解決案を提案しております。骨子として

「第3者的な立場であるグループ(Code for Ibaraki)がホストとなり、市民・クラブ・行政が会するイベントを行う。これにより、各者がフラットな立場で考えや状況を説明し、議論する場を提供する。このイベントを契機に、継続的に改善提案と試行を繰り返すループを回していく。」

となっています。
上記提案を実現するために各方面との調整を進めてきましたが、本年8月に「地元ファン」「クラブチーム」「水戸市(交通政策課)」「Code for Ibaraki」が実際にミーティングを行い、それぞれの立場から「過去の経緯」「現在の状況」「未来への希望」を本音ベースで話し合いました。

ケーズデンキスタジアム駐車場
ケーズデンキスタジアム駐車場への実地調査
打ち合わせ風景
ホーリーホック事務所で打ち合わせ

初めての試みという事で、具体的な解決策まで話は進みませんでしたが、課題意識の共有や各立場の状況の理解に繋がり、前向きな議論になったと感じています。

第3者的な立場で状況を確認してみたところ、ファンからクラブチーム、チームから水戸市へと、課題等の情報は共有されており、それそれの立場で問題意識は持っていることが分かりました。しかし、各団体内でどのような議論が行われているか、どのような改善策を行っているかなどが見えづらく、情報のフィードバックに課題があると感じました。

この課題のように課題関係者が多数いて、それぞれの考え方や立場が違う場合(たとえば同じファン、サポーターだとしてもそれぞれのグループで温度差があります)やはり合意を形成し課題解決に至るまでは時間をかける必要があると思います。課題自体は2016年のものですが、2017年も同様にゆっくりとしかし確実に前にすすめていく方針です。

Code for Ibarakiでは、引き続き「市民・クラブ・行政」と連携しながら「ケーズスタジアム駐車場問題」解決のために活動いたします。

(以上、レポートはCOGプロジェクトメンバー井川さんの原文をもとに柴田がリンク及びメディア追加を行っています。)