UDC2017 水戸市植物公園イベントが開催されました


アーバンデータチャレンジ2017茨城ブロック 水戸市植物公園イベント
水戸 養命酒薬用ハーブ園 秋の体験講座
「ハーブのカードをつくりましょう」
~植物公園発 ハーブのフリー素材集作り~

2017年10月9日(月・体育の日)、水戸市小吹町にある水戸市植物公園でアーバンデータチャレンジ2017茨城ブロック関連イベントが行われました。今年のGWに園内に新しくオープンした〈水戸 養命酒薬用ハーブ園〉にあるハーブを参加者がスケッチしてカードを作りスキャンしてデジタル化、オープンデータとして公開しようというものです。

ハーブを観察し、思い思いに絵を描く参加者@水戸市植物公園
ハーブを観察し、思い思いに絵を描く参加者@水戸市植物公園

茨城ブロックである水戸市はアーバンデータチャレンジの全国展開が始まった2014年に第一期拠点として参加してから継続しており、今年で4年目になります。なお、アーバンデータチャレンジとは「地域課題の解決を目的に、地方自治体を中心とする公共データを活用した年間のイベント開催を伴う一般参加型コンテスト」です。オープンデータなどを利用しながら、より良いまちづくりをしていくコミュニティを形成しようという目的で行われており、Code for Ibarakiも例年参加させていただいております。

オープンデータを活用して地域の課題解決をしていくというのはCode for Ibarakiの持つシビックテックへの思いと一致しているため、アーバンデータチャレンジへの参加はプロジェクトとして積極的に行われています。

今回のイベント趣旨として、プロジェクトリーダーの三浦さんは

作っていただいたハーブのイラストをオープンデータとして植物園のHPからフリー素材として提供する事で、植物園の認知度の向上を目指す事に決まりました。また、単発のイベントとしてではなく今後植物園で行うイベントについては、できるだけ同じ考え方でデータを蓄積し、植物園の運営に市民が新しい形で貢献していく、いわゆるシビックテック的な雰囲気を醸成できれば良いと思っています。

と意気込みを語られていました。

オープンデータを用いて地域課題を解決という活動でよくあるのが、統計局のe-StatRESAS、国や県、自治体のデータポータルサイトから必要なデータを取得し、それを可視化・分析などしてからアクションプランにつなげていくというものがあります。
しかし、水戸市では市民、特に年配の方々を中心にそもそもオープンデータというものに親しみがないという課題があります。過去にはオープンデータに関するセミナーなども行っているのですが、なかなか定着が難しいこともあり、むしろ今回はデータを作る側に回ってデータ社会を実感してもらおうという趣旨になりました。

水戸市植物公園,水戸市情報政策課,Code for Ibaraki(コード フォー イバラキ) 共催で行われた本イベントの参加者募集サイトの説明によれば

”参加者には,ハーブ園に咲く秋のハーブをカードに描いてもらい,カフェを楽しみながら作品の発表をしていただきます。また,作成いただいたカードの画像を後日,植物公園ホームページでオープンデータとして掲載し,ダウンロード可能にすることで,より多くの方々にハーブ園の魅力をお伝えする,本市ではじめての取組を行います。”

となっており、秋の一日を植物公園で楽しく過ごしてもらえるイベントになっていました。実際の参加者は普段から植物園にある植物などをスケッチしている植物画やトールペイント、絵手紙のサークルメンバーが中心になっての40名ほどが参加されました。

最初に植物公園西川園長さんよりごあいさつがあった後、水戸市情報政策課課長の北條さんからイベント趣旨説明がありました。その後、皆さんでハーブ園のハーブについて西川園長さんの名調子で説明を聞きながら、観察です。

イベント前、リーダー三浦さんと水戸市情報政策課、北條課長、佐藤さん、安藏さんで作戦会議
イベント前にリーダー三浦さんと水戸市情報政策課北條課長、佐藤さん、安藏さんで作戦会議
参加者に趣旨説明する北條課長さん
参加者に趣旨説明する北條課長さん
ハーブの説明をする西川園長さんの名調子に参加者のみなさんも笑顔
ハーブの説明をする西川園長さんの名調子に参加者のみなさんも笑顔
熱心に説明を聞く参加者の皆さん
熱心に説明を聞く参加者の皆さん

その後、冒頭の写真にあるように参加者は園内施設のセミナールームに戻り、思い思いにハーブのイラストを描きます。皆さん、普段から絵を描かれているので短時間でも素晴らしい作品がどんどん出来上がっていきます。

精緻な植物画を描かれている皆さん
精緻な植物画を描かれている皆さん
かわいい絵手紙サークルの皆さん
かわいい絵手紙サークルの皆さん
みなさん、すいすいと描かれています。スゴイ!
みなさん、すいすいと描かれています。スゴイ!

途中、植物公園のボランティアサークルの皆さんから参加者の皆さんへハーブティーもふるまわれました。ホンモノのハーブを摘んで、すぐそのまま抽出するのでフレッシュでとても美味しかったです。また、お茶請けとしていただいたチーズケーキもたまらない一品。

ハーブティーを抽出中。一煎目と二煎目で味わいがまったく違います
ハーブティーを抽出中。一煎目と二煎目で味わいがまったく違います
絵はひさしぶりの情報政策課職員の方も挑戦
絵はひさしぶりの情報政策課職員の方も挑戦
情報政策課職員のもうお一方、上手い!
情報政策課職員のもうお一方、上手い!

描く時間は90分ほどであっという間に時間がたってしまいタイムアップとなりましたが、完成したイラストをスキャナーで順次、スキャンします。その後、スキャンした皆さんのイラストをプロジェクターで鑑賞しました。デジタル化しておくと、鑑賞も楽ですね。

イラストをスキャンしてデジタル化
イラストをスキャンしてデジタル化
デジタルデータを早速、皆さんで鑑賞します。あちこちから歓声が上がっていました
デジタルデータを早速、皆さんで鑑賞します。あちこちから歓声が上がっていました

最後にデジタル化した際の著作権の扱い(今回はCC-BYにての公開)について、Code for Ibarakiメンバーから説明させていただいた後、オープンデータとしてどういう活用例があるかとしては、石川県能美市のウルトラアートを紹介させていただきました。オープンデータとして公開された九谷焼のデータを用いて、紙皿を印刷したり建築物に利用されているという話に参加者も驚いていたようです。

現在、植物公園のホームページ上にデータ公開を進めている状況です。将来的には植物公園内のコンテンツを利用してOpenGLAMやWikipediaArtsなどの動きにもつなげていければと考えています。

参加者が笑顔でオープンデータに親しめるイベント、今後も同様に試みを続けてきたいです。